いろいろ妄想してしまう

 先日から、何度かドラマ『ぼくの夏休み』を見る機会があって、先がどうなるんだろう……とつい、あれこれと考えてしまうようになりました。で、それについて少し書いてみます。
 ちなみにこのドラマは、平成24年の夏、両親の離婚問題浮上で祖父母の家に行くことになった小学生の兄妹がタイムスリップして戦争中に行ってしまい、そこで成長して行くというもの。
 今は20歳と17歳になった2人が、7年間離ればなれになっていたせいで、兄妹なのにそうと知らずに恋愛関係に陥ってしまいそうな状態、なあたりが放送されています。
 もっとも、私が気になるのは2人の関係とかではなくって、最後がどうなるんだろうかってことです。
 オープニングでは、子供時代の2人と今の2人が出て来て、最後に宇津井健と由紀さおりが、2人の年取った姿っぽい感じで出て来るんですよね。
 そこから想像するに、2人はこのまま昭和を生きて、平成24年までたどり着くことになるのかなあとも思うのです。でもそうすると、小学生の彼ら自身ともすれ違うことになるわけで……たとえば、2人が子供時代の自分たちが間違った列車に乗るのを止めて成功したとしたら、彼らは過去へは行かないことになってしまい、老人の2人は消えることになってしまいますよね。
 あるいは、2人が止めても過去へ行く事実は変わらない、という可能性もあります。
 あ、あと、2人とも子供時代の自分たちが生まれる前に死んでしまうという可能性もなくはないですが……これだと、平成24年にたどりつけなかったことになってしまうし、話としてはイマイチ面白くないですよね。
 また、オープニングの映像は関係なくて、2人は20歳と17歳の時点で平成24年へ帰れるのかもしれないですよね。そうすると、今度は青少年のまま戻るのか、途中で子供に(たとえばナルニア国物語のように)戻ってしまうのだろうか、とか……こう、ぐるぐると考えて、どうにも興味が尽きません。
 ところで、私がこのドラマを見て最初に想起したのは、映画『ファイナル・カウント・ダウン』でした。
 この映画は、新造された戦艦ニミッツが乗員ともども過去の時代に飛ばされ、元の時代に戻って来るまでの物語なのですが、登場人物の中に1人だけ、過去に残されてしまう人がいます。そしてこの人物が最後、港に到着したニミッツを老人になった姿で出迎えたところで終わる、のですよね。
 『ぼくの夏休み』の兄妹2人は、私にこの過去に残った人物を思い出させました。
 ただこの映画の場合、戦艦が過去に飛ばされたのは、巨大な竜巻だか暴風雨だかに巻き込まれたせいで、もし彼らが戦艦ごと戻れなかったとしたら、それによる事故で海に沈んだことになったんじゃないかと想像するのですが……『ぼくの夏休み』の2人の場合、現代ではどうなってるんでしょうね。
 同じ時間軸の同じ時点に戻れば、それは2人の中にだけある出来事だけど、このまま時間経過によって平成24年に至るのなら、2人は突然行方不明になったってことになって……いわゆる「神隠し」状態なのかなあ、とも思ったり。
 昼メロなので、このまま兄妹でできあがって、最後は心中なんて結果も想像できなくはないけれど、さすがにそれはないだろうという気もしています。
 だって、そんなオチなら、わざわざタイムスリップさせる必要ないし、オープニングの宇津井さんと由紀さんが意味不明なことになります。
 あと、昨日の放送では、妹の方が相手が兄だと知ってショックを受けていたので、案外これは妹が黙って姿を消して、あっという間に年月が過ぎて、平成24年の自分たちが過去へ飛んだ日のその駅のホームで再会、とかかなあ、などとも想像したりしています。
 平成24年の自分たちを止めるにしろなんにしろ、最終的には過去へ行く列車に乗ってしまったその同じ日の駅のホームへ2人とも行くのじゃないかと。
 それにしても、こんな面白そうなドラマ、録画してでも最初から見ればよかったとちょっと後悔しています。
 ともあれ、最後がどうなるのか、すごく楽しみなのでした。
 

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