映画『きさらぎ駅』感想

本日は、Amazonプライムにて映画『きさらぎ駅』を見たので、感想を書いておきたいと思います。
ネタバレを含みますので、まだ見てなくて見たいと思っている方は、ご注意下さい。

アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』9話~12話 感想

先日公開されました、アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』の9話~12話を見ましたので、その感想を書きたいと思います。

まずは、9話について。
ここは、なんとなく思っていたとおり、『複製された街』が中心の回でした。
8話で謎の空間に誘い込まれた9Sは、アダムに捕らわれてしまいます。
その彼を探して地下空洞に造られた『複製された街』にやって来た2Bは、ここで9Sを取り戻すべく、アダムと戦うことになります。
なおここでは、地球侵略に来たエイリアンたちがすでに全滅していたことが、知らされます。

エイリアンが形態は同じなのに、ゲームの方で見たのよりもグロい感じがしました。
これはやっぱり、暗い画面で細部がはっきりわからないように描かれたものと、アニメでくっきり描かれていて、アップになる……といったことの差なのでしょうか。
また、街の中にさりげに『レプリカント』の方の図書館が出て来ていて、レリーフにニーアっぽい人がいたのには、おおっとなりました。
ただ、ここで図書館が出て来るってことは、2期では塔が出て来ないのだろうか? とあとで思ったりしました。

ともあれ、ゲームではここでアダムは2Bに倒されることになるのですが、倒されたのは彼ではなくイブの方でした。
イブがアダムをかばって、死んでしまうのです。
あと、ボッドたちが協力して戦うシーンなども、ゲームにはない展開で、よかったと思います。

10話は、これまた予想したとおり、工場廃墟にいる機械生命体たちが宗教を作り上げる話でした。
ただ、ゲームとは違って彼らは「死んで神になる」のではなく「イブになる」ようでしたが。
溶鉱炉に機械生命体たちが落ちて溶けて行くシーンは、これまたゲームよりエグい感じがしました。
そして、イブを失ったアダムは、次第に狂気に落ちて行きます。
このあたり、どちらが生きていてどちらが死んでも、結局は同じなのだなと思いました。
この件については、気づいたことなどもあるのですが、それはまた別のところで書こうと思います。
9Sが2Bを助けに来るあたりは、コミカルでした。
このあたりは、ゲームどおりといえば、そうでしたけどね。

そして10話は人形劇がちょっと長めでして、デボル・ポポルと9Sのコミカルなやりとりが中心でした。
人形はいつもながら、とても可愛かったです。
デボル・ポポルがさりげにゲームでのセリフを言っていたり、N2がしれっと出ていたりというのも、ファンにはうれしいところでした。
にしても、酔っぱらった9Sは役立たずです(笑)。

11話はモンスター化したアダムを、レジスタンスたちと協力して倒す話でした。
ゲームの水没都市の超巨大機械生命体との話がベースかな、と感じました。
リリィがすごくリーダーらしくて、かっこよかったです。レジスタンスたちもゲームよりずっと活躍していて、それもよかったなと思いました。
アダムがくっついていたモンスターは、最初、水没都市のかと思いましたが、ではなくて、『ニーアリィンカーネーション』に出て来るものだったようです。
そこも出して来るんかい! って感じですね(笑)。

そして最終話の12話は。
前半は、アダムとイブが入れ替わっているだけで、中身はほぼゲームのA・Bルートと同じでした。
というか、エンディングロールと共にゲームの曲が流れて、うわ~となりました。
ただ、まだ前半なので、えらく早く終わるんだな~と思っていたら、後半に9Sのパートが。
ここは、10話で助けられたあと、バンカーで義体のメンテナンスを行っている時の出来事です。

突然登場する「赤い少女」ことN2。
10話の人形劇での登場は、ここへの前振りだったってことでしょうか。
まあ、よく見るとオープニングにも出てはいるんですが。
ちなみに彼女たち、最初は女性の声だったので、あれ? と思いましたが、途中からはゲームと同じく中田譲司さんになりました。
なお、女性の声の方は、舞台『ヨルハ』の一番最初とその再演のバージョンで、2号を演じた方だそうです。
ゲームのオートマタでは、資源回収ユニットのアナウンスの声を演じられていたそうです。

更に、最後の最後には、ヨルハ計画を今の形にした9号の姿が。
え? このキャラまで出して来るの? という感じでした。

そして最後には、2期の予告が流れて終わりました。
2期の予告は、基本的にはゲームの3周目の予告と同じで、なんだか見ていて懐かしさを感じたりしました。
ただ、実質2期はどこまでやるんだろう? とは思いましたが。
いや、今回の4話分の中に、塔で出て来た場所やシーンが出て来ているので……どうなるんだろう、と。
そうそう、9話では、塔で9Sが大量の2Bそっくりの義体に襲われるシーンを逆転させたようなシーン(2Bが大量のニセ9Sに襲われる)もありましたし。

ゲームでは、3周目は2Bが死んだあと、9SとA2を操って資源回収ユニットを巡って塔に入って――という流れなんですが、アニメではさすがに主人公が途中で死んで、いないまま話が進むのは、ちょっとマズいかもなあ……とも思うので、もっと違う展開になることも、考えられますよね。
あれ? でも、予告動画の中に、髪を切ったA2らしき姿があったような……?

ともあれ、続きを楽しみにしつつ、感想の方はこのあたりで、終わりたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

BD『ニーアオートマタFAN FESTIVAL 12022 壊レタ五年間ノ声』感想

 先日、昨年行われた『ニーアオートマタ』のファンフェスティバルブルーレイが発売されました。
今回は、それを見た感想を書きたいと思います。

このブルーレイは、昨年(2022年)11月25~26日に行われた朗読劇付きコンサートの映像を記録したものです。
2枚組で、1枚目には25日の公演が、2枚目には26日の昼と夜の公演が収録されています。
公演は、楽曲演奏と歌唱の間に朗読劇が挟まるファンにはおなじみの形です。
朗読劇は、ゲーム3周目の商業施設前でのA2、2B、9Sのやりとりのあと、彼らが迷い込んでしまった謎の空間での、記録には残っていない出来事を描いています。
25日は2B視点、26日は9S視点になっていて、前作レプリカントの面々や『ニーアリィンカーネーション』のママが登場します。
25日の演者は、石川由衣さん、諏訪彩花さん、門脇舞衣さん、あきやまかおるさん、安元洋貴さん、遊佐浩二さん、野中藍さんの七名。
26日は、花江夏樹さん、諏訪彩花さん、門脇舞衣さん、あきやまかおるさん、安元洋貴さん、遊佐浩二さん、原由美さんの七名に、シークレットキャストの石川由衣さん、そして夜公演の方では、磯部恵子さん、初美メアリさんが参加しています。

さて、前置きもほどほどに、感想行きたいと思います。
まずは、冒頭の6Oと21Oのやりとりから『崩壊ノ虚妄』の演奏、そしてバンカーが落ちるまでの映像とテキストで、一気に引き込まれて行きました。
朗読劇の内容は、もう胸に痛いの一言ですね。
ゲームをやっていれば、この時すでに2Bが死んでいることも、空間に迷い込んでいる青年と妹が何者かも、ある程度は知っているわけで……それを知りつつも、最後どうなるのか……辛い展開になるんじゃないのか……と思いながら見るのは、なんというか、心臓に悪いといえば、悪いです(;^ω^)
それだけに、最後の最後に流れるEエンドの映像には、ホッとしてしまうのですが。

そんな中、上手いなあと思ったのは、音楽の使い方です。
戦闘シーンや移動、探索のシーンを音楽とテキストで見せているんです。
が、セットリストは同じでも、25日と26日では場面が違っていて、それがちゃんと想起できるところがすごいなと。
ヨコオさんはよく、「詳しく語らないのは、ユーザーに自分で想像してほしいからだ」といった意味のことを言われるのですが、それがそのまま演出に現れているなと感じました。
そもそもニーアシリーズのボーカル曲って、歌詞が造語のものが多いんですが、だからこそ、聞く側はいろんな思いをそこに見ることができるのかもなと思います。

朗読劇終盤の、ポッドたちが命がけで命令を果たそうとしたり、無理にでも9Sの自我データを人類会議のサーバーに送ろうとするあたり、なんともいえない気持ちになりました。
付き合いが長いからこそ、よく理解している主の考え方や行動、それに対して、機械だからこそ強行手段に出られるのだろうと思いつつ……彼らのこれは、やっぱりちゃんと感情があるんだろうか、どうなんだろうか……なんて思ったり。
いやまあ、ゲームの方を見ても、やっぱりなにがしかの感情はあるんだろうなとは思うのですが……一方で、機械っちゃ機械な部分が徹底しているので。
そこはやはり、脚本の妙であり、演者さんたちの演技の深さなのかなとも思いました。

26日の夜の分のラスト、6Oと21OのやりとりがあってEエンドの映像を見ると、2Bが生き返ることが、すごく腑に落ちますね。
考えてみれば、義体だけがあっても、自我データや記憶データがなければ、彼らは私たちの知る2Bや9Sにはならないわけで。
そこがちゃんと説明されてて、なるほどと思いました。

あと、全日に渡って思いましたが、朗読劇最後の、テキストで表示される2Bの言葉が、神!
いや、ほんとに。
少しずつ漢字混じりがひらがなだけになって、表示が遅くなり、打ち間違えたり、なかなか変換されなくなり……っていうテキストの出方が、まさに、ウィルスに冒されて意識が遠のいていく2Bの状態を物語っていて。
最後の「ないん」がもうもう、何回見ても、めちゃくちゃ胸に刺さって刺さって、ここだけでも、ほんとにヨコオさん神! 壱岱さん神! ってなります。


以下は、内容からは少しはずれるのですが、私がよかったなと思ったところです。
まず、A2役の諏訪さんが出ていたことです。
諏訪さんは、私が知る限りではこれまで、オートマタのイベントには出ていらっしゃらないんですよね。
それが今回は、3公演とも出て下さっていて、それがとてもうれしかったです。

それから、エミールが25日の公演では、ニーア、ヨナと会えたことですね。
エミール自身は記憶がなくて、よくわかってなかったと思います。
そして、ニーアとヨナも、エミールの仲間や友人である二人ではないんですけれど。
それでもなんだか、よかったなあ……って思ってしまいました。

そして、時おり映る会場が人で一杯で、ちゃんと万来の拍手が起こるところ。
これはカーテンコールで、岡部さんもおっしゃってましたが、前回のニーア10周年の時が無観客で、人もおらず、拍手も鳴らずだったのが、めっちゃ悔しかったので、すごくうれしかったです。
もちろん、当時ニコ生配信で見た人たちは、みんなめっちゃ拍手してたとは思うんです。
でもやっぱり、実際に人の姿があって、拍手が鳴って、それが関係者の方や演者さんらに届いているのが、ほんとにうれしかったです。

最後の一つは、イベントがあるたびに、朗読劇という形でオートマタに関する物語、データが足されて行くことですね。
それも、ちゃんと今まで描かれて来たことに対して矛盾なく足されて行くので、私たちファンも「知らなかった話を知れた」感じで受け入れられるのがいいなと思います。

今回のブルーレイには、イベントの際にニコ生・YouTubeで無料で配信された、コメディ朗読劇の台本が3冊、封入されています。
内容は本編とはまったく関係のない、ハチャメチャな内容で、気楽に笑って見られるものなんですが、台本がすごく豪華です。
イラストも可愛いです。
改めて読み直すと、なかなか楽しいです。

あと、早期予約した人には特典として、3公演分全ての台本が1冊にまとまったものがもらえました。
私は告知されてすぐに予約したので、当然もらいました。
台本、めっちゃ分厚いです。
そして、演者さんたちへの指示とかすごく細かくて、読むだけでも臨場感が伝わって来ます。
それと、個人的に可愛いと思ったのが、バンカー内でのオペレーターさんたちのやりとりですね。
これは休憩時間や開演前に流されたものですが、聞いててほほえましいです。
あと、作業用に、この音声ほしいな、なんて思いました。

Amazonで早期予約した人には他に、舞台の写真もついてました。
これも、実際に東京に行けなかった身としては、ウレシイ特典です。

以上、ブルーレイの感想でした。
かなり長くなりましたが、これでもまだまだ語り足りない気持ちです。
が、とりあえずはここで筆を置きます。
素晴らしいものを見られて幸せです。ありがとうございました。

アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』5話、6話感想

 アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』5話と6話の感想です。

まずは、5話の感想から。
パスカル登場回です。
ゲームでは登場しなかった、パスカルの過去話(なぜ平和主義になったのかなど)が語られます。
そのきっかけになったのは、なんと地下で樹木の間に挟まれてしまっているエミールでした。
公式サイトのキャラクター紹介にはいなかったので、エミールは今回出て来ないんだろうと思っていたため、かなり驚きました。
しかも、9Sがエミールをハッキングすることで、なんとカイネたちレプリカントのキャラたちもちら見えして、ゲームからのファンは狂喜乱舞することに。
もちろん私も、驚きましたし、モニターの前で怪しい踊りを踊ってました(笑)。
いや、ほんとにハッキング空間は、アニメスタッフの独壇場でありニーア愛表現の場であり、ファンにとっては狂喜乱舞の場なのだなと思いました。

ところで、あのエミールが挟まっている樹木は……もしかしたら、神話の森のあの木なんでしょうか。
あの木はそもそもただの木ではなくって、コンピューターのようなものっぽかったので、だとしたら、エミールが挟まっているのもわかるような気もします。
もちろん、ただの巨大な木だったとしても、それはそれでうまいなと思います。
古来より、樹木は信仰の対象だったのだし、エミールの挟まった木をパスカルが『ご神体』と考えているなら、それはそうなのだろうなと。
あと、ふと思ったのですが、この『ご神体』があることによって、もしかしたらパスカルと村のヒドイ状況も回避できるのかもしれないな……なんて感じたのでした。

話は前後しますが、村への道中の2Bと9Sのやりとりもいいです。
前回出なかった「ナインズと呼んで」も、ここで出ていますし、なんとなくほのぼのしますよね。
また、村の中にはゲームのサブクエに登場した機械生命体たちもいて、見ながらサブクエの内容を思い出したりしました。
ここから発生するサブクエは、わりとほのぼのした感じのが多かった印象です。

続いて6話ですが。
まさかこんなにがっつりと『ヨルハ』の話をやるとは思わなかったので、これまたびっくりしましたし、感無量でした。
しかも声優さんが、ほとんどが音楽劇『ヨルハ』でそれぞれの役を演じた、いわばオリジナルの役者さんで、そこもすごいと思いました。
最初にローズの声を聞いた時、あれ? 雛形羽衣さん? と思ったんですよ。
いやいや、まさか……と思いながら見ていて、21号の声を聞いて、またまた、これって、花奈澪さんじゃ……ってなって。
それでエンディングのロールを見たら、ほぼ全員、オリジナルキャストじゃないですか。
いや、ここまでやる!? って、ほんと思いましたよ。

あと、『ヨルハ』のキャラクターたちのデザインが、基本的にはマンガの『ヨルハ』を踏襲していたのが、よかったです。
マンガの『ヨルハ』はもちろん、舞台のキャラクターたちをマンガ化しているんですが、それがそもそも3次元から2次元への変換なのに、全然違和感ないんですよね。
で、アニメはそのマンガの『ヨルハ』に沿っていると。
しかも、ゲームに登場しているアネモネだけは、ゲーム内の方のデザインになってて、芸が細かいな~って感じました。

それと、時間が経ってから気づいたんですが、これってリリィの視点で語られているために、最後がどうなったのか、わからない形になっているんですよね。
そこも、うまいなと感じました。
たぶん、ある程度は舞台と同じだろうとは思います。
少なくとも、2号は生き残っていないと話にならないし。
けど、本当に何があったのかとか、あの作戦の裏に何が隠されていたのかとかは、話の大筋にも関わることでもあるし、ここでは語らないってことなんだと思います。

そして、最後に出て来たシルエット。
次回はおそらく森の王国回で、A2が登場ってことなんだろうと思います。
はたしてこちらも、どんな内容で攻めて来るのか。
続きがますます楽しみです。

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アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』3話、4話感想

 アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』の3話、4話の感想です。

まずは、3話の方から。
ジャッカスがいい味出してましたね。
ゲームの方でも面白いキャラクターでしたが、アニメではそれに磨きがかかった感じで、2Bや9Sを解体しようとしたり、ポッドたちを解体しようとしたり。
かといって、ただ面白いだけの人物ではないところも、魅力でした。
たぶん彼女はこの先も、アニメならではの魅力を発揮して行くのではないかなと思います。
暴走するトラックに置いて行かれそうになるポッドたちも、可愛かったです。

砂漠地帯は、相変わらず素敵でした。
私はもともと砂漠がすごく好きでして、ゲームをやっている時も、ここのフィールドと音楽にはすごく感動したものです。
なので、アニメで見られて、すごくうれしかったですね。
中でもびっくりしたのは、9Sのハッキングのシーンです。
仮面の街の仮面の王の結婚式のシーンですよ!
このシーンは、ゲームやってる人、特に前作レプリカントを知っている人にとっては、驚くと共に、感無量のシーンだったと思います。

4話まで見て思いましたが、9Sのハッキングシーンは、アニメ制作側の腕の見せどころ+エピソードマシマシどころなんじゃないかと。
ゲームではハッキングシーンはシューティングゲームになっているので、それをそのままアニメにしてもつまんないだろうっていうことだとは、思うんです。
思うんですが、作り方が、やっぱり秀逸だなって。

3話後半では、予想どおりにアダムとイブが登場しました。
アダムが誕生した時、最初に機械の骨格が見えて、その上を肉めいた何かがおおって行く描写がよかったです。
ゲームではすでに人の姿になったものが、ドシャッと落ちて来る感じだったので、ちゃんと「これは機械生命体だよ」ってわかる感じになっていたのが、いいですね。
そして、その前に2Bたちが見つけた変異体っぽい機械生命体が、実はこんなふうになろうとした失敗作だったのでは? と想像させてくれるのもよかったです。
ほんとに、アニメではゲームでは描けなかった部分を描いてくれているのだな、という感じがすごくします。

4話は、遊園地廃墟のお話でした。
アニメでは名前が出ませんでしたが、ボーヴォワールのお話です。
まずは、戦闘シーンがすごかったですね。
本当に、ゲームそのままな感じでした。
捕らわれて兵器化されているアンドロイドたちの恐ろしげな雰囲気とか、ボーヴォワールの攻撃とかすごかったです。
そして、ここでも9Sのハッキングシーンが効果的に使われていました。
ゲーム内では、ボーヴォワールがなぜこうなったかは、主にテキストで描かれるのですが、それがアニメでなかなかエグく描かれていて、秀逸でした。
あと、見ていて胸に痛かったのが、最後の方の9Sが無害な機械生命体を破壊するシーンですね。
このシーンは、ジャッカスが言っていた「規律に縛られたアンドロイドと、自由な機械生命体」を象徴するような感じにも思えました。
同時に私は、ゲームの前作『ニーアレプリカント/ゲシュタルト』での、レプリカントとゲシュタルト体のようだとも、感じました。
レプリカントとゲシュタルト体は言葉が通じないせいで、よけいに互いを敵対視しているのだと私は思っていましたが、この最後を見て、言葉が通じていたとしても、やっぱり変わらなかったのかもしれないな……とも思いました。

ちょっとやりきれない気分だったので、オマケの人形劇にはホッとさせられました。
あれは、内容がきついのを緩和するためも、あるのかもしれませんね。

ともあれ、次回も楽しみです。

アニメ『ニーアオートマタVer1.1a』1話、2話 感想

 遅ればせながら、本日はアニメ『ニーアオートマタVer1.1a』の1話、2話についての感想を書きたいと思います。

さて、まずは1話について。
映像も内容も、ほぼゲームそのままで、めちゃくちゃ感動しました。
ゲームでは見ることのできない、敵の側から主人公たちを映した映像だとか、戦闘シーンだとかもあって、アニメならではだなとも思いましたし。
作画のクォリティもすごいですし、見ていて本当に、テンション上がりました。

そして、2話。
まず、構成が巧いなあと思いました。
冒頭の人類会議の放送で現在のこの世界の状況を説明すると共にヨルハたちの状況をも説明して、そのあと前半では花を育てる機械生命体の視点を通して廃墟都市や工場廃墟内を紹介したり、ここに至るまでの人類の歴史を紹介したりしています。
更に、彼らと通常の機械生命体たちの違いをさりげなく示しつつ、レジスタンスたちが登場し、後半は2B,9Sとレジスタンスたちの邂逅へと導いていくといった流れです。
これによって、この世界について紹介しているわけですよね。
そして最後は、砂漠にできた不気味な繭を見せて次回に続く――と。

ちなみに、花を育てる機械生命体は、ヨコオさんが小説で書いた短編をモチーフにしているのかなと思いました。
彼と仲間たちが花を育てるシーンは、なんだかすごく可愛くて楽しい感じが伝わって来ました。
最後の谷底に落ちて力尽きるとこと、砂漠で本と共にちらばっている機械生命体たちのシーンで、パスカルと仲間たちもこんな感じで生まれたのかなと思いました。
あと、廃墟都市が最初に出て来るところ、なんかめちゃくちゃ懐かしい感じがして、感涙ものでした。
ゲーム自体はもうしばらくやってないのに、それこそ自分の住んでる街とかがニュースとかドラマで映ったような、そんな感じがして。
機械生命体が歩き出すのと同時に音楽が鳴り出すのも、ゲームを彷彿とさせてよかったです。

レジスタンスは、リリィがやはりリーダーなのですね。
twitterで、彼女が隊長だったローズを模範にしているが、危機に際して素が出ているというファンの方の感想を見て、なるほど、と思いました。
2Bに会った時の反応が、ゲーム中のアネモネより激しかった感じもします。
そして、デボル・ポポルも登場してました。
さすがにここでは詳しいことは語られてなかったですが、外見というか色味が他のレジスタンスたちと全然違うので、何か訳アリだと初見の方にも感じられたのではないでしょうか。

あと、おおっと思ったのは、2Bのメンテ後のシーンですね。
「2Bさ~ん、聞こえますか~」って、ゲームまんまで、ここ使うか! と思わずテンション上がりました(爆)。
あと、「はずすな」と書かれているチップは、はずしてはいけません(爆)。

最後は砂漠にできた繭のシーンで終わりました。
たぶん3話はアダムとイブが出て来るのかな? と思います。



さて。ここからは少し、違った側面から書いてみたいと思います。

私は、1話も2話も、2回視聴しています。

1回目はDMMテレビの配信で、2回目は地上波の配信で。
で、地上波の配信は、オートマタ含め、3本のアニメがセットで録画される仕様(テレビ局側の設定)になってるんですね。
それで、上記の感想はだいたいがDMMで見た時のものです。
が、地上波の分を見たあと、他のアニメを見て……ちょっと思いました。
すごく巧く構成されて、初見の方に配慮されているけど、でも普通のアニメに較べると理解が難しいかもなあ……って。
なんというか、すごく哲学的っていうか観念的っていうかなまとめ方だなあって思ったのです。
他のアニメはもっとわかりやすいっていうか……。
たとえば、やりとりを見ているだけで「こいつ今は敵だけど、たぶん味方になるんだろうな」とか「このキャラ、主人公の生き別れの兄だよね」とか「人間のフリしてるけど、違うよね」とか、キャラクターや話の展開がなんとな~くわかるようになっているんですよ。
それはもちろん、わざと匂わせてるんです。
視聴者がわかるようにしている。
けど、オートマタの2話にはそういう部分が少なかった気がします。
まあ、世界設定がそもそも現実とはかけ離れたものだし、流行りのラノベのようなものではないし、しかも世界観がキャラの行動にめっちゃ影響を与えている部分があるしで、まずそこを説明するべしと考えたのかな、とは思います。
脚本はアニメ側の監督さんも加わっているので、けしてゲーム側の開発者たちだけの考えで作られているわけではないですしね。
けどたぶん、他のアニメに較べると難解なのでは? という感じがしました。

それから、これは私がざっくりYouTubeで見た分だけの話になりますが。
ゲーム未プレイの方たちは、ちょっと未プレイ・既プレイを気にしすぎているのではないか、ということです。
1話はまさにゲームどおりだったわけですが、未プレイの人たちの中には「これは未プレイの人間にはついて行けない」と言っている人たちが見受けられました。
いやでも、ゲームのとおりなので。
ってか、ゲームの方がひどいかもしれないですよ。
「アクションRPG」ってことなのに、冒頭からいきなりシューティングで、訳もわからず戦ってたら、自分一人になっちゃうんですから。
そもそも、ゲーム原作でなくても、原作付きアニメの場合、原作を知っている人と知らない人は存在するわけです。
たとえばラノベ原作とかの場合、そこまで原作の未読・既読を気にしないんじゃないでしょうか。
更に言えば、オリジナルだった場合は製作者以外は話の内容を知らないわけで、視聴者はそこに展開されているものだけが全てです。
それでも、話について行けない人はついて行けないだろうし、ついて行ける人はついて行けるのです。
ようは、それだけのことであって、ゲーム未プレイ・既プレイは関係ないように私は思います。
できればここで「ゲーム未プレイの自分にはついて行けない」と決めてしまわず、もうちょっと先まで見てほしいなと思う私です。

とはいえ、私たちゲームプレイ組も、はっきり言って先の展開はわかりません。
リリィが出て来た時点で、展開がゲームと違うものになるんじゃないかという予感が、ひしひしとします。
また、放映前のキャラ紹介などでA2が隠されている感じなのも、ちょっと気になります。オープニングでもちょろっとしか出てないですし。
たしかに彼女はゲームでも当初は出て来ないのですが、3周目にならないと出て来ないデボル・ポポルが今出ているのに……と気になります。

そんなわけで、ゲーム未プレイ・既プレイ関係なくみんなで楽しんで盛り上がっていければいいなと思うのでした。
次回も楽しみです。



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