ゲーム『Detroit:became human』

先日からやっていたゲーム『Detroit:became human』が一応終わりましたので、感想を書いておきたいと思います。

ジャンルとしては、ノベルゲームに近いかなあと思います。
近未来のアメリカ、デトロイト市を舞台に、3体のアンドロイドを順番に操作して物語を綴って行くというものです。
3体のアンドロイドは、それぞれコナー、カーラ、マーカスと名付けられていて、コナーは最新型の捜査専門機種。カーラは家事専門、マーカスは介護専門のアンドロイドです。
私的には、これ、どれか1体を選んで操作できる方がいいのになあと感じました。
残った2体は、NPC的な感じで絡んで来るとかでいいのではと。

私が一番感情移入して操作していたのは、カーラでした。
カーラの主トッドは、何かと言いがかりをつけては暴れる暴力男で、そもそもカーラも一度壊されて修理に出されています。
そして、娘にも虐待を加えています。
で、カーラはその虐待される娘アリスを見かねて助け、家を逃げ出したことから追われる身になります。
主の命令には絶対に逆らわない仕様のはずのアンドロイドが逆らい、自らの意志で行動し始めたわけです。
このゲームの世界では、こうしたアンドロイドは『変異体』と呼ばれ、危険な存在、あるいは不具合のある機体と考えられています。
カーラとアリスはその後、逃亡を助けてくれる人だと教えられたズラトコの元に行きますが、助けてくれるって話は真っ赤な嘘で、彼女たちはかろうじて逃げ出します。
っていうか、ここから逃げ出せないと、その時点でゲームオーバーになってしまいます。
無事逃げられると、ズラトコの元にいたルーサーという大男のアンドロイドが仲間に加わります。
彼に教えてもらって、今度は本当に逃亡を助けてくれる人間の女性、ローズの元へ。
私は結局、カナダへの入国審査で『自分を犠牲にする』を選んだので、カーラ自体はここで殺されてしまいましたが、アリスとルーサーは逃れることができて、まあまあのハッピーエンドでした。
3人そろってカナダに逃れるためには、途中でジェリーというアンドロイドを助ける必要があったらしいですが、私は「他人より自分らが逃げるのが優先」とそいつを見捨てたせいで(爆)、こんな結末でした。

一番難しいと感じたのは、コナーです。
彼の場合、まず捜査が主なのであれこれ調査したり、犯人を追いかけたりしないといけないんですが、それが初見だと何をどうしたらいいのかよくわからなかったり、画面に出て来る操作方法をすぐにできなかったりで、けっこうポカが多かったです。
あと、相棒である警部補のクリフ・アンダーソンとの関係もありますね。
クリフとうまくやりとりして、友好関係を築かないといけないのですが、私どうもこういうのが苦手で(笑)。
捜査がメインなんだからと、そっち中心のやりとりにすると、クリフの態度はどんどん硬化して行ってしまって、最後には好感度が『敵対』にまでなってしまいました(爆)。
クリフ自体はわりと好きなキャラクターなんですが。
少なくとも、サイバーライフ社のアマンダよりは、私はこの人の方が好きです。
が、つきあうとなると、難しい(爆)。
あと、変異体たちの組織である『ジェリコ』の場所を突き止められないと、途中で捜査から下ろされて、廃棄されてしまいます。
私はそれで、結局2回ともゲームオーバーになってしまいました。
このあたりも、なんで突然下ろされたのか理解できなくって悩んだんですが、フローチャートや攻略サイトを見ると、どうもそういうことらしいです。
……体験版とかは、コナーのパートだったらしいですし、製作者側としては彼がメイン主人公なのかな、と思うんですが、だったらもうちょっと私みたいなバカでとろいオバサンにもわかりやすく、扱いやすい仕様にしてほしかったな~と思います。

そして、一番主に恵まれていたマーカスは、主の死と共に撃たれて壊されてスクラップ場行きになりました。
でも、そこから這い上がってジェリコを探し、最終的にはそこのリーダーになります。
彼も1回目の時は何をどうしていいかわからず、失敗続きだったんですが、2回目で一応、最後までやることができました。
ただ、私的にはこれはう~ん、自由を勝ち取ったというよりは、これから長い長い戦争の始まりかなあ……という感じでしたね。
平和的な行進か、暴力的な革命かで、私は革命の方を選んだのですが、戦闘では例によってポカをしまくり、結局仲間を助けられず、自分も死にかけて恋人のノースに心臓をもらいました。
それでなんとか生きて、でも追い詰められて、結局、化学兵器を使ったのです。
……なんちゅうか、最悪の行動ですよね。

そういえば、ノースはどうやらコナーが扱った事件の内の一つの犯人らしいんですけど、これ、もし彼女をコナーが捕まえていたらどうなっていたんでしょう。
それとも、どうやっても逮捕できない仕様なのかしら。

今回、カーラ以外の2人に関しては、なんというか「ゲームなんだから、こうするのが当然だろ」との思い込みで選択肢を選んでしまって、それで失敗している部分が多かった気がします。
もうちょっと、自分の身に引き寄せて選択肢を選ぶべきだったのかも。
そういう意味ではこれは、自分でやるより、実況とかを見る方が楽しいゲームだったのかもしれませんね。

なお、映像的にはすごくきれいで、ドラマティックで素敵でした。
最初の部分の、カーラがトッドの車で家に向かうシーンのデトロイトの街の描写だとか、吹雪の中でマーカスたちがストラトスタワーを昇るシーンだとか。
まるで映画を見ているようで、胸が熱くなりました。

というわけで、感想でした。

『ニーアオーケストラコンサート 12018』感想

9月17日に、横浜で行われた『ニーアオーケストラコンサート 12018』をニコ生にて見ましたので、その感想を書いておきたいと思います。

なお、17日の放送では後半、特に最後が連続して止まってしまって、ほとんど見ることができませんでした。
ので18日に改めてタイムシフトで通して見直しました。
感想は、その両方のものが混ざっていますので、ご了承下さい。

まず見終わって、もう素晴らしいとしかいいようのないコンサートで、見られてよかったというのが一番の気持ちでした。
今回のコンサートは、オートマタだけでなく前作である『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』の曲も含めてのもので……実はいまだにレプリカントをプレイしていない(実況を見ただけ)私は、前半ついて行けるのかしら……とちょっと不安だったんですが、全然なんてことありませんでした。
レプリカントのプロローグ曲『夏ノ雪』が始まった途端に、ニーアの世界に引きずり込まれたというか、「うわああ~」って感じでした。
あと、『イニシエノウタ』とか『オバアチャン』とか、オートマタの方でも出て来る曲なんかも含まれていたこともあって、本当にどっぷりって感じでした。
その没入感を更に深めたのが、舞台の上に吊られたスクリーンに映される映像と、ナビゲーター役の門脇舞依さん、いえエミールの言葉でした。
どっちも、なんというか、ファンの心をえぐるというか、ゲームの内容を知っていれば胸に刺さるというか、そんな感じで。
そんな中、前半最後の曲『カイネ』で、まさかのエミ・エヴァンスさん登場。
いやもう、これ、本当にびっくりしましたよ。
事前情報では出ていなかったので、ええ~って感じでした。
オーケストラをバックに歌うエミさんの歌は、めっちゃステキでした。
しかも、ここもスクリーンに流されるカイネさんのセリフがまた……。
『カイネ』が終わった時の観客の拍手が、私にはこれまでよりも大きく聞こえました。

その後、20分の休憩を挟んで、後半が始まりました。
後半は、オートマタです。
どんなアレンジなのかは、事前にCDを買っていたので知っていましたが、いやいや、これはまた本当に素晴らしかったです。
レプリカントの方より、こっちの方がコーラスが多用されていた印象ですが、そのコーラスがまた素晴らしくて。
どれもよかったですが、個人的には『依存する弱者』から『終ワリノ音』までの流れが没入感とかすごくて、もう溜息しか出ない感じでした。
でまた、このあたり映像もいいんですよね。
『双極の悪夢』では、冒頭でA2の処分を2Bが命じられる様子が描かれていたり、『追悼』では、アダムとイヴのやりとりだったり、そして『終ワリノ音』では、2Bと9Sのことが。
このあたりは、曲と映像とが相まって、ゲームのEエンドあたりのことをまざまざと思い出して、またまた「うわ~」って感じでした。
ちなみにこちらのナビゲーター役は石川由衣さん、いえ、2Bでした。
門脇さんも可愛かったですが、石川さんは、黒だけど華やかな雰囲気の衣装でめっちゃ可愛かったですv

そして最後、『Weight of the World』では、ジュニーク・ニコールさんが登場。またまたびっくりです。
こちらも、やっぱりすごくステキでした。
映像には、日本語の方の歌詞が出て、なんか二重に美味しい感じでしたね。
最後の一人一人がコメントする時、ジュニークさん、以前より日本語がうまくなっていて、それもびっくりしました。
びっくりと言えば、エミさんは、もしかしてオメデタ……?
1月の舞台の時はすっきりしていたお腹が、大きかったように見えたもので。

最後のアンコール曲も素敵で、すごいや~と思いつつ、放送は続いているので見ていたんですが……実は私、この最後の、基本観客席だけが映っている映像に、なんかぐっと来てしまったんです。
コンサートは終わり、観客たちは皆、次々と席を立って、劇場を出て行こうとしています。
そこに、2Bの案内が入りました。
案内といっても、「本日はありがとうございました。足元に気をつけて、お忘れもののないようにお帰り下さい」を2B風の言いまわしで言っているだけなんです。
でも、帰ろうとしていた客たちの足が、止まりました。
そこに更にエミールの声がします。
大事なことを忘れていた――と言って、エミールが案内したのは、ロビーで物販をやっているので、ぜひお買い物を……というような言葉でした。
「スクエニのえらい人から言えって言われました」
の言葉に、笑いが起きます。
そして最後に、ヨコオ作品では定番の「本当に本当にありがとうございました」を二人が言って、それを聞き終えてから、客たちは再び動き出したのです。

この一連の流れに私は、なんかすごくすごく、「ニーアって本当に愛されているんだなあ」って思ってじ~んと来てしまったんです。

たとえば、映画を見ても、最後のテロップを見ないで席を立つ人ってけっこういますよね。
っていうかたぶん、これが普通の劇場の人の案内だったら、みんなそのまま足を止めずに劇場を出ていたと思うんですよ。
でも、2Bとエミールの言葉には足を止めて、耳を傾ける。
だってそれは二人が、愛して止まない世界の一部だから。
なんか、本当にすごいな~と、改めて思いました。

そんなわけで、冒頭から最後の最後まで、めちゃくちゃよかったニーアオケコン。
ぜひぜひ、ブルーレイにしてほしいなと思います。
そして、当日は映像が止まりまくってちょっと半泣きだった私ですが、それでもタイムシフトでちゃんと見れましたし、そもそもニコ生がなかったら、見ることすらできなかったわけなので、本当によかったな~と改めて思います。

出演者や演奏者のみなさん、そしてスタッフのみなさんも、素晴らしいコンサートをありがとうございました!
今は、そんな気持ちで一杯です。

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