コンサート『NieR:Theatrical Orchestral 12020』感想

29日にニコニコ生放送にて配信された、ニーア10周年のコンサート『NieR:Theatrical Orchestral  12020』を見ましたので、感想を書きたいと思います。

 生配信の時とタイムシフトの2回見たのですが――今回のコンサートは、「音楽と朗読と映像で物語を奏でる」といった形だったように思います。
生配信で見た時は、曲の順番の意味がわからず、なぜこの順番? と思っていたのですが、タイムシフトで見て、映像と朗読で描かれる物語に合わせた曲になっているのだなあと、思い至ったのです。
ちなみに、楽曲は、今回は比較的元の曲に忠実で、前回のオケコンの時のような大胆なアレンジはなかったように思います。
今回はオケコンの時とは逆に、最初にオートマタで、休憩を挟んで後半がレプリカントといった流れでした。

オートマタの方は、9Sの物語でした。
彼の性癖が暴かれたり(爆)もしましたが、最後は思わず泣いてしまうような流れで。
彼ららしいといえば、そうなんですが……でもやっぱり、二人の関係はせつなすぎるなあと思わずにはいられませんでした。
声優さんたちの演技が素晴らしいのはもちろんなんですが、ステージ後方に映される映像もまた良くて。
テキストがちょっと読みづらかったですが、でもだいたいの意味はわかりましたし。
そこに素晴らしいオーケストラの音楽とコーラスが来て、なんかもう、本当に感無量って感じでした。

一方、レプリカントの方は、魔王ニーアの物語でした。
魔王ニーアの視点でゲシュタルト計画とその顛末が語られるというか、ふり返るというか……な感じのお話でした。

レプリカントは実況動画でしか見たことのない私ですが、それでも魔王側からの物語は新鮮というか、興味深いなと思いながら見ました。
ゲーム全体を通して見れば、魔王ニーアも主人公だし、実はゲシュタルト計画の被害者なんだって気がするんですが、ただAエンドに至る経緯では、あくまでも彼は敵であり、ラスボスなので。
その彼の側からの視点で物語がふり返られるというのが、面白いなと感じました。
そしてこちらも、映像と音楽が声優さんたちの朗読と一体になって、圧倒的な力で物語の世界に引き込まれて行った……という感じでした。

そんなわけで、2時間半があっという間に感じられる、濃密で迫力のあるコンサートでした。
最後の『カイネ』で、ニーアの今までの歩みがテキストで出るんですが、生配信の時はここ見て、めっちゃ泣けてしまいました。
なんかよくわからないけれど、10年の間にこれだけのことをして、ニーアに関係したいろんな人ががんばったんだなあって思ったら、すごくジーンと来てしまったんですよね。
あと、別の意味で泣けたのは、最後の方で岡部さんたち出演者がステージに出て来るところで、本当だったら満場の拍手で迎えられたんだろうになあって思ったことでした。
いや、たぶんきっと、みんな同じこと思ってただろうし、配信やタイムシフト見ながら、ネットの向こうでみんな拍手しまくってたんじゃないかとは思うんだけど。
それでも、新型コロナの流行さえなければ――と。
 一方で、レプリカントのパートで、ゲシュタルト計画に関するテキスト見ながら、ちょっと思いましたけどね。
東京に季節はずれの雪が降っていて、感染率の高い病気が世界中で流行してて、東京は人気がなくなってて……まるで、レプリカントの冒頭じゃんって(笑)。

あと、最後にカイネさんがお声だけの出演で、びっくりしたと同時に、なんか全部持って行っちゃったな~な感じがした私でした。

ともあれ、素晴らしいものを見せて下さってありがとう、無観客でもコンサートを決行して下さって、ありがとうという気持ちで一杯でした。

最後に。
始まる前のトークにて発表された、レプリカントのバージョンアップ版の発売について。
すっごくうれしいです。
ファンとして、やっぱり自分でプレイしてみたかったので、発売されたら絶対買って、プレイします。
あと、生配信の方を見終わったあとでふと思ったんですが――。
ラストステージでニーアが負けて、魔法ニーアが自分の体を取り戻すってエンドがあってもいいんじゃないのかなあって。
通常のゲームだと、プレイヤーが操る主人公が負けるとゲームオーバーですけど、レプリカントの場合、魔王も実はニーアなわけですよね。
しかも、実際にはニーアが勝つと、人類が滅んでしまうわけじゃないですか。
でも、魔王ニーアが勝って自分の体を取り戻せば、ゲシュタルト計画の本来の道筋に立ち返る形になるのでは? と思ったりするんですが。

それはともかく。
新キャラが出るとか、花江くんや石川由衣ちゃんたちも声で出てるとか、新しいエピソードもあるとか、フルボイスだとか、いろんな情報が出てますんで、とにかく今からすっごく楽しみです!

以上、感想でした。

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